Suicaなどの電子マネーで使われている、端末にタッチして支払いが完了する決済方法が、対応する一部のクレジットカードを使用することで、端末にタッチするだけで簡単に決済可能となります。
こちらでは今後、普及しつつあるクレジットカードのタッチ決済を紹介していきます。
クレジットカードのタッチ決済とは?
クレジットカードのタッチ決済とは、クレジットカードやクレジットカード登録済みのスマートフォンなどを専用カードリーダーにかざすだけで支払いが完了する非接触型の決済方法です。
決済方法は、Suicaなどの電子マネーと全く同じではありますが、クレジットカード国際ブランドの「非接触決済」を総称して「タッチ決済」と呼ぶのが一般的です。
これまでのクレジットカードの決済では、カードに記録された磁気ストライプやカードに内蔵されたICチップを利用し、カードリーダーの読み取りヘッドに接触させることで決済処理を行っていました。
新たに登場したタッチ決済では、カードリーダーの読み取りヘッドとカードを一定時間接触させる必要がありません。
タッチしたその瞬間にクレジットカードとカードリーダーとの間でデータ通信が行われ、そこで決済処理を行います。
タッチ決済で使われている技術は「NFC(Near Field Communication)」といい、日本語では「近距離無線通信」といわれるものです。
タッチ決済のメリット
クレジットカードのタッチ決済を導入することで、どのようなメリットがあるのでしょう?
主なメリットとしては、下記の3つがあげられます。
決済スピードの向上
従来のクレジットカードでの決済は、クレジットカードを決済端末に通して、暗証番号の入力やサインと、意外に時間がかかります。
混雑する時間帯であれば、順番待ちをしているお客さまのイライラも募ります。
わずかな時間かもしれませんが、精算業務は少しでも時間を短縮したいところです。
しかし、タッチ決済を導入すれば、そうしたデメリットが解消されます。
1人あたりの決済スピードを向上することで、業務の効率化と顧客満足度の向上を同時に実現することができます。
新型コロナウイルス感染症対策に効果的
現在、新型コロナウイルス感染症の拡大により、さまざまな業種のお店が大きな影響を受けています。
「新しい生活様式」に沿った業種ごとの感染拡大予防ガイドラインが作成されるなど、お店では感染リスクを前提とした自主的な取り組みが強く求められています。
そのような中、かざすだけで決済が完了するタッチ決済(NFC)に対応することは、時間、手間、コストをかけずに接触機会を低減できるようになります。
インバウンド需要を取り込める
海外では、クレジットカードのタッチ決済が広く普及しています。
そのため、日本を訪れる外国人観光客のほとんどは、クレジットカードでのタッチ決済を使い慣れているはずです。
いつもと同じようにクレジットカードを使える環境を整えておけば、インバウンドの利便性を高め、その需要を取り込むことができるはずです。
まとめ
海外では広く利用されているクレジットカードのタッチ決済ですが、日本では始まってから日も浅く、まだまだこれからの決済サービスです。
しかし、電子マネーと変わらない決済スピードと、高額決済も可能な自由度の高さを持つクレジットカードのタッチ決済は、消費者だけでなく、店舗にとっても業務効率を高められる有効な手段です。